保育士になるには国家資格が必要になります。保育士になるための、国家資格「保育士資格」の取得方法は2種類。そこで、保育士の資格取得方法、保育士と幼稚園教諭の違いを徹底調査してみました。
大学や短大に通う
保育士になる方法は2種類あります。その一つが大学や短大に通うことです。さらに保育士の資格が取得可能な学校は、厚生労働大臣が指定する4年生大学・短大でなければなりません。
4年生大学・短大で一定の科目や課程を履修し、単位を取ると卒業と同時に「保育士資格」を得られます。また、4年生大学や短大の中には保育士資格のみならず、「幼稚園教師」の資格を取得可能な学校も少なくありません。2つ同時に資格を取得すれば就職する環境を選択できるでしょう。
保育学科のある学校では、保育園を初めとした子育て施設で、定期的に実習を行うケースが多く、資格取得前に保育士の仕事を体験することができます。また昨今は、保育科のオープンキャンパスでも施設の見学や体験を実施していることもあるので、詳細を専門サイトで調べてみてもいいでしょう(大学・専門学校のオープンキャンパス・体験入学を探そう)。入学前に子育ての仕事に触れてみたい人に、とくにおすすめです。
保育士試験を受ける
4年制大学や短大に通うこと以外で、「保育士資格」を取得する方法は「独学」です。しかし、独学で保育士試験にパスすることは難しく、多くの方は通信制講座受講や保育士試験を扱う専門学校で学び、「保育士試験」を受験します。通信制講座受講や専門学校でまなび「保育士資格」を取得するには最短でも6か月必要です。
「保育士資格」の試験内容は筆記と実技に分かれています。筆記試験では保育原理、教育原理、社会的養護、児童家庭福祉、社会福祉、保育の心理学、子どもの保険、子どもの食と栄養、保育実習理論の9科目から問題が出題されます。実技では音楽表現に関する技術、造形表現に関する技術を中心に試験をします。実際に楽器を弾いたり、絵をかいたりして一定の条件を満たすと合格になります。
このように「保育士資格」の難易度は比較的高く、1回目で試験をパスする人は多くいません。ただ、筆記試験で合格した科目は3年間有効です。合格した科目に合わせて自分のペースで学習することもおすすめです。
保育士と幼稚園教諭の違い
保育士と幼稚園教諭の違いは管理する省庁です。保育士は厚生労働省の管轄になります。生後6か月~6歳までの未就学児に対する食事など、身の回りの世話を主にします。子ども達に基本的な生活習慣を身に着けてもらうため、社会性や自立心の育成をサポートすることが主な仕事です。
保育士に対し、幼稚園教諭は文部科学省の管轄下の資格になります。幼稚園教諭は下記の幼稚園教諭免許状(国家資格)3種類いずれかが必要です
- 専修
- 1種
- 2種
幼稚園教諭が教える対象は満3歳未満から6歳までの幼児にたいして。幼稚園教諭を管轄する省庁が文部科学省のため、学校に分類される公立幼稚園や私立幼稚園で働くことになります。
幼稚園教諭は、文部科学省から通達される幼稚園教育要領のカリキュラムに沿い社会性、表現力、言葉、自立心を育みながら、運動や音楽を通じて子どもたちが生き生きとまなべるように個性をのばしてあげられる教育をする創意工夫を求められます。